こぐまは、かく語りき

日々の仕事とか育児とか気になったこととか、そんなのを残しています。

もしも英語が使えたら…

もしも英語が使えたら。

本来の趣旨とは少しずれた話になるかと思いますが、以前にあった思い出話です。

 

コロナが始まる少し前の頃に、思い切って1週間ほど会社を休んで、北海道へ旅行に出かけたことがあります。

ほとんど思いつきで北海道行きを決めたため、大した準備もせず、とりあえず防寒具と財布とスマホぐらいで、あとは現地調達で賄うぐらいの無計画旅行でした。

 

ホテルに滞在するので、ある程度の日用品はありますが、細々とした物を買いに近くのドラッグストアで買い物をしていると横から肩を叩かれ、声をかけられました。

振り返ると女性が立っており、なにやら言っています。

が、日本語ではないです。

 

普段からも国際的な交流が皆無なため、声をかけられただけでパニックです。

 

「あ〜、ワカラナーイ」

 

と両手を広げるジェスチャーをしつつ、片言の日本語でそれだけ返すと、女性は一瞬困った顔をして、すぐにスマホに何かを打ち込みだしました。

きっと翻訳ツールとかで何か訴えてくるのでしょう。

操作を終えてこちらに見せてくれた画面には、すべて漢字です。

 

いや、そういうことちゃうねん。

そもそも中国語(多分)が分からんねん。

 

 

「えっと、I can speak Japanese only」(日本語しか話せません)

 

と、中学の頃の英語の授業みたいな回答をします。

「え〜」といった顔をしましたが、すぐに、「OKOK」といって、

「マイ、 フレンド、 イズ 〜」と、

今度はゆっくりな英語で何か言っています。

 

話聞いてます?

 

そりゃ世界共通語の英語で「わかりません」と答えましたが、だからと言って英語ができるわけでもありません。

ただ、ここまでのポンコツぶりを見せても、見切りを付けずなんとか意思疎通を図ろうとしてくれている以上、こっちもなんか無下にはできません。

なんとか言っていることを理解しようと頑張りました。

 

結果としてわかったのは、

 

「この女性の友人の方がホテルでフィーバーして頭が痛い」

 

らしい。

 

 

なんかアブナイ クスリでも使ってるんですか?

 

もう私のイメージではホテルの一室で「ヒャッハー」と言いながらはしゃいでいる女性しか出てこないです。

 

私の様子を見て、怪訝に思ったのか、女性が再度スマホを見せてくれました。

そこには(今度はきちんと日本語で)

「私の友人はホテルで熱が出て頭痛がしている」

との翻訳。

 

 

あぁ、、フィーバーって「ヒャッハー」じゃなくて「熱」の事ね・・・

それよりも、最初からそれ見せてよ・・・

 

とりあえず意味がわかったので、市販薬のコーナーへ客である私が、海外の客を案内します。

そして、壁一面に薬がいっぱい。

 

私も薬剤師じゃないのでどの薬がいいかなんて言えないので、さっきから店員さんを探しているのですが、一向に近くにいないです。

困ったものだと思っていると、その女性、今度は薬箱の写真を見せて「This!」と一言。

 

なんとわかりやすい。

だったら最初からそれ見せてよ・・・

 

欲しいのが決まっているのであれば話は早いです。

しかもその薬はすぐ手元にあって、私も「This, this」と単語での会話です。

 

「おー!シェイシェイ」

 

と翻訳ツールを通そうとしていますが、大丈夫、それぐらいならわかります。

 

なんとかこれで私も解放されるかと思いきや、今度は別の箱を取って首を傾げています。

左手には写真にあった某メーカーの薬(商品名に「速く効く!EX」な感じのやつ)

右手には同じメーカーの無印の薬。

 

ロゴは一緒だけど、どう違うんだ?

という感じです。

 

そして、私に二つを見せてきます。

どっちがいいのか、と。

 

ここですぐさま英語で返事ができるのであれば、ここまで困っていません。

私が即座に言えたことは

EX的なパッケージを指差し

 

「This is powerful」(これはパワフル)

 

 

こんな言葉で通じるのかと思いましたが、案外通じるものです。

「OKOK~、thank you」

と言いながら女性はレジへと向かいました。

 

中学校の英語でもコミュニケーションは取れるとは言いますが、

この時ばかりはもしも英語が使えたらと強く思いましたね。

 

そうすればもう少しスマートにやり取りができたのに、と。

 

 

その後、自分の買い物も済ませ、1週間の北海道生活を心ゆくまま堪能しました。

やっぱり北海道はいいですね。

コロナが落ち着いたらまたいきたいです。

 

そんなお話でした。